新築住宅

呼吸する家

 L&Aデザインは常にこの考え方を念頭に置き、家を造っている。

 最近では家の性能を計量して評価する傾向が強まってきている。隙間だらけでいくら暖房しても暖まらないので気密性、断熱性の良い家にする必要はもちろんあるだろう。しかし、こうした家の性能は閉鎖時の性能効果だけではなく、開放状態にあっても性能を発揮しなければならないのである。機密や断熱にとらわれ過ぎて、開口部を小さくしてしまい通風性能の悪い家にならない為にも、家を建てる土地の風通りも考え、設計することをL&Aデザインは大切にしている。

 また家を建てる際の素材の主体に木材を使用している。自然素材であり、生きている木の組成をそのまま使うため、用材も呼吸しているのだ。そう考えると、これを壁や天井内に隠してしまうのは理にかなってないために内部へ露出させる。結果、間取りや空間の形と連動した架構となり、柱や梁が見え、生活する中で常に木を感じられる家を造ることができる。

 気密性や断熱性が完璧で「どこに建てても大丈夫」な家を造りたい訳ではない。住む場所のその土地の自然環境の中で快適に暮らせるのが家の本質なのだ。住む人それぞれに人格があり、暮らし方がある。住み手の住み方まで考え、自然環境の一部となるような暮らしを提供したい。